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近頃のワカモンは。No.4

ワカモンとお金〜お買いものPDCAサイクル〜

2013/02/21

気になっている方もいらっしゃるかもしれませんが、ワカモンという定義はあえてせずにコラムは4回目に突入しています。その理由は、我々電通ワカモンプロジェクトとして、「世代・性別だけでは、リアルな生活は見えない」と考えているからです。とはいえ、お財布事情となると高校生と大学生では、お小遣いも可処分所得も違います(当たり前ですね!)。今回は高校生と大学生にスポットを当てて見ていきたいと思います。

高校生のお小遣いは平均で7,586円・一番多いのは「3,000円〜5,000円」、大学生になると平均22,753円・一番多いのは「1万円〜3万円」。実は、5年前のデータと比較しても、大きな変化はありません。

※電通実施「平成学生調査2012」(2012年9月実施、1都6県15〜22歳男女学生対象700名)

 

しかし、『物は安くてサービスが良くて当たり前、情報はタダで良質』というのが、ワカモンの常識。限られたお小遣いの中で「ハズレを引かない買い物をしたい」という意識が様々な購買行動から見えてきます。


「買い物ではセレクト済みがありがたい」や「そのジャンルで『正解』だと思うものを買いがちだ」に半数を超えてYESと答えているというデータがあります。膨大な情報やモノの中から友人やネット上での口コミを参照し吟味したり、買う手前で自分にとってその買い物はハズレではないかどうか、何重にもチェック体制を敷いた買い物を好むようになっているのです。

その理由の一つは、成長背景にあります。1991年のバブル崩壊、2001年のITバブル崩壊、そして2008年のリーマンショックと、大きな経済危機の混乱の中で彼らは生まれ育ちました。

長引くデフレの影響で、物は安くて当たり前で、様々なものやサービスが定額化され青天井の価格設定はほぼ無くなりました。一方で、パソコンや携帯電話が誰でもアクセスできるツールとして普及してきたことが彼らの生活を大きく変えたことはいわずもがなですが、実際に高校生の9割以上が携帯電話を所有し、SNSサイト利用も約9割と、ほとんどの人が利用するようになっています。2012年9月時点で高校生でも4割以上がスマートフォンに移行していることがわかります。誰もが膨大な量の情報にいつでもアクセスできるようになり、様々なものが「安く」「早く」「簡単に」手に入るようになりました。


※2012年9月実施電通オリジナル調査より

 

つまり、限られた資源であるお小遣いにおいて「どう配分して」「どこに使うべきか」「その買い物は正解なのか」という事前のステップを踏み、購買後も「その買い物が正解だったのか」と検証する。つまり、”間違いたくない””外したくない”という意識が育ったことと、情報へのアクセシビリティが高まったことが、近頃のワカモンたちのこの“お買い物PDCAサイクル※1”を回すようになった要因になったのでしょう。

ワカモンを見れば、新しい明日や新しい変化の兆しが見えてくるかもしれません。

※1 Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の4段階を繰り返すこと

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